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財産管理と身上監護

2017.06.26
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後見人には取消権や代理権など、当事者の安全な生活を守る上で重要な権限が与えられる一方、成年後見人として為すべき職務が民放上で明確に定められています。それらは大きく「財産管理」と「身上監護」であり、特に後者は「看護」でも「観護」でもなく「監護」すなわち監視保護の遂行という重責です。

振り込め詐欺の横行など、後見人を必要とする方々にとって自らの財産は非常に危険な状況下に晒されています。特に精神上の障害を有されぬ高齢者の方々でも、巧妙な手口に騙されてしまう今日、後見人に因る財産管理は必須です。そして当事者の身上監護もまた、後見人の代行権に基づく対応が不可欠です。具体的には介護サービスの利用に際しての契約締結、当事者への医療行為に際しての契約締結、介護保険申請など関連手続きの代行など、いずれも当事者の日常生活環境を適正に保つ上で必要な行為が挙げられます。

また当事者の財産の全体を正確に把握から、適正に管理から、当事者に不利益とならぬよう、適正に利用する、こちらも代行権に基づく責務が定められています。一方で当事者の遺言、婚姻、離婚、養子縁組に関する代行や取消権は与えられておらず、こうした方面のリスク回避の上でも日常的な身上監護が欠かせません。